消費者庁は1月28日、住宅用太陽光発電設備に起因する住宅火災の注意喚起を実施した。同庁が報告書「消費者安全法第23条第1項の規定に基づく事故等原因調査報告書-住宅用太陽光発電システムから発生した火災事故等―」を同日に公表したことを受けた措置。同報告書によると、住宅用の太陽光発電設備は、昨年10月の時点で全国の237万4700棟に設置されている。その一方、平成20年3月~平成29年11月の間に、事故情報が127件同庁の事故情報データバンクに登録されている。消費者安全調査委員会がこのうち72件を調査した結果、発電モジュールかケーブルから発生した火災事故が13件あった。これらの事故ではモジュールやケーブルが焼損しただけでなく、屋根に穴が開いたり、屋根裏が焼損した事例も見られた。同委員会では、▽モジュールの発火は使用年数7年以上の製品で発生、▽ケーブルの発火は主に施工不良が原因と推定、▽野地板へ延焼したのは全てパネル裏面に鋼板のないモジュールだった--点を把握。その上で、導入後10年前後以降の設備で火災が多く発生していることから、導入後の経過年数やモジュールの不具合も重要な要因と考えている。これらを踏まえて、同庁は①鋼板のないモジュールは他の設置形態へ変更する、▽鋼板のあるモジュールは、ケーブルの挟み込みを防ぎ、ルーフィング上にケーブルを可能な限り敷かない構造に変更する、▽地絡検知機能がない場合は、地絡検知機能がある製品への変更する--などの措置で、火災発生のリスクを低減できるとしている。
2019/02/01 ニュース
消費者庁、住宅用太陽光発電設備の火災多発で注意喚起
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