2018/11/30 ニュース
新日鉄住金エンジほか、広島ガスのガスエンジン改良を終了

 新日鉄住金エンジニアリング(略称NSENGI、東京都品川区)と三菱重工エンジン&ターボチャージャ(MHIET、相模原市)は11月28日、広島ガス廿日市工場のガスエンジン高効率化工事を8月に完了したと発表した。この工事は、2004年にNSENGIが同工場向けに納入したMHIET製ガスエンジン「KU30GA」2基の発電機をオーバーホールし、最新鋭の燃焼システムを組み込んで高効率化したもの。改良後の発電出力は5500kWで、約3か月で工事を完了した。この工事でNSENGIは、電力や熱などの利用状況の分析、施工計画の立案から試運転までを行った。MHIETはKU30GAの燃焼最適化や効率の改善、運転システムの最新化を担当した。その結果、空気過剰率や着火時期の制御を改善し、発電効率を約3%改善した。同時に約6%燃料コストを削減し、最新技術の火花着火方式に燃焼方式を変更した。これで、従来は起動時に必要だった着火油が不要となり、経済性・環境性を改善した。さらに各種部品を最新のものに交換し、整備頻度を低減してメンテナンス周期を長期化させた。このほか、データの解析で運転時にトラブルの予兆を捕捉し、トラブルを未然に防止する運転システム「DIASYS Netmation」を導入して設備の信頼性を高めた。