矢野経済研究所は11月16日、世界の車載用リチウムイオン電池(LiB)市場の調査結果概要を公表した。同社が4月~9月の間に、国内外の車載用LiBメーカーなどを調査した調査報告書「2018年版 車載用リチウムイオン電池市場の現状と将来展望」(A4判・356頁、頒布価格18万円)から抜粋したもの。概要によると、2025年の車載用LiBの市場規模は容量ベースで214.5GWhと予測されている。車載用LiBは、自動車の電動化を促進する世界各国の環境規制の強化と各種の優遇策などに後押しされ、欧州などで特に需要が伸長した。昨年の市場規模は57.4GWh(前年比23.1%増)と見られており、今年は62.2GWh(8.3%増)と予測される。ただし、今年は補助金制度など各種の規制が変動したことなどで、成長のペースがやや鈍化する見込みという。乗用電気自動車(EV)向けの市場は高い水準で推移しているが、商用EV向けは前年割れとなり、車種によって差がついた形となった。これは、中国政府の補助金制度改正で、EVバス向けの補助金が減額されたことが主な原因である。2019年~2020年にかけては、各国の補助金制度などの各種優遇策を背景に市場の成長や新車種の開発が見込まれており、2020年の市場規模は129.2GWhに上る見込み。車種別の動向では、プラグインハイブリッド車向けが10.3GWh(構成比8%)、EV向けが117.5GWh(91%)と、依然EV向けが市場を牽引すると見通されている。
2018/11/19 ニュース
2025年の車載用LiB世界市場は214.5GWhに 矢野経済研究所
2018/11/16
2018/11/16
2018/11/16
2018/11/16
2018/11/16