2018/10/31 ニュース
府、再エネの2案件でインドに円借款を供与

 外務省は10月29日、平松賢司・駐インド大使とスジャン・R・チノイ駐日インド大使が、7件のプロジェクトで限度額3164億5800万円の円借款供与に関する書簡を交換したと発表した。安倍晋三・内閣総理大臣と、ナレンドラ・モディ・同国首相の首脳会談後に交換したもので、同国で実施される7件中2件が再生可能エネルギー関連となっている。うち1件は、メガラヤ州の「ウミアム・ウムトゥル第3水力発電所改修計画」で、供与限度額は54億9700万円とされる。円借款は、同国政府がウミアム・ウムトゥル第3水力発電所の設備2基を改修するために融資される。同発電所は、水車の損傷などで、1号機は年間約7600時間、2号機は約4000時間の計画外停止時間を設けている。これを改修し、事業終了の2年後となる2025年には、それぞれ停止時間を年間約90時間に短縮する。もう1件は「トゥルガ揚水発電所建設計画(第1期)」で、供与限度額は294億4200万円。この計画は、西ベンガル州プルリア郡で揚水発電設備を建設するもの。揚水発電設備の新設で、事業終了の2年後となる2029年には、年間発電量1803GWhの発電が可能となる。供与する円借款の金利は年1.5%(コンサルティングサービス部分は年0.01%)で、償還期間は10年の据え置き期間を含む30年とされる。また、調達条件は、資機材の調達先を日本国内の企業に限定しない一般アンタイドとなっている。