2018/10/09 ニュース
三井物産など、仙台市でのV2Gの実証事業に着手

 三井物産は10月4日、電気自動車の蓄電池を活用し、蓄電池を電力系統に接続して充放電する「V2G」(Vehicle to Grid)の実証プロジェクトに着手すると発表した。プロジェクトは2019年3月31日まで、仙台ロイヤルパークホテル(仙台市)で実施する。プロジェクトには同社のほか東北電力、日産自動車、三菱地所が参加する。4社は、まず同ホテルの地下駐車場に電気自動車(EV)、充放電スタンドを2台ずつ設置する。これらの機器を、新開発するスタンドの遠隔監視・制御システムでEVへの充電を試みる。これで得られたデータを基に、太陽光や風力などの過去発電実績と組み合わせてシミュレーションし、EVの蓄電池が電力需給のバランスを調整できるか検証する。試験を行わない日は、EVをホテルのカーシェアリング用に活用する。試験用のEVは日産製の新型リーフを使用する。スタンドは同社が設置し、三菱地所は実証フィールドを提供する。日産はEVの蓄電池残量や走行データなどを収集・分析し、東北電力はスタンドの遠隔監視・制御システムを構築、電力系統への影響などを評価する。このプロジェクトは、資源エネルギー庁の補助事業「平成30年度需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント構築実証事業」の一環として実施される。