2018/06/12 ニュース
日立造船、洋上風力用のバージ型浮体を完成
 日立造船は6月8日、同社堺工場で制作していた洋上風力発電設備用の浮体構造物「ひびき」を完成したと発表した。ひびきはバージ型の浮体構造物で、長さ51m×幅51m×高さ10m、重量は3100t(風車、バラスト除く)の大規模なもの。北九州港響灘地区で実施される、次世代浮体式洋上風力発電システムの実証試験に用いられる。試験では、ひびきに2枚翼型のアップウィンド型3MW風車を搭載し、スタッドレスチェーンと高把駐力アンカーを組み合わせた係留システムで海底に係留する。係留後、設計検証のためのデータ採取や、浮体式風力設備の効率的な保守管理方法などの開発につなげる。ひびきは。一般的なセミサブ型と比較して小型・軽量で、水面下に沈む深さ(喫水)が浅いので、水深50m程度の海域でも設置できる。今夏から北九州市沖に実証機として設置し、今秋頃からNEDOと実証運転に入る予定。