三菱自動車工業など7社は6月6日、電気自動車(EV/PHEV)と電力系統の間で双方向の電力需給調整を行う V2G(Vehicle to Grid)を構築する実証事業に着手したと発表した。EV/PHEVの蓄電池機能を活用し、電力の需給調整とそれを通じたビジネスモデルの実現を目指す。今年度は実証環境の構築と V2Gで実現できる効果を検証する。実証事業は、三菱自動車岡崎製作所(愛知県岡崎市)と静岡県東部地域の静岡ガス事業所などを予定している。これらの実証サイトに、V2Gに対応した充放電器を導入し、多数のEV/PHEVの充放電を制御するための技術要件を明確化する、同時に、技術検証用の実証試験用システムを構築し、実証を通じて電力系統安定化の検討を進める。7社は、特定需要家の生産拠点などで、EV/PHEVとその用充放電器を集中して配置した充放電ステーションを構築。拠点構内の高圧線路を仮想配電線として想定し、電力系統の安定化を検証する予定。あわせてサービス提供に必要な要件を検討する。これらの実証で、7社はEV/PHEVの蓄電池を効果的に機能させるシステムを構築し、V2Gを社会で機能させるたV2Gアグリゲーション事業の確立を目指す。この実証は、経済産業省の実証事業「平成30年度需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント構築実証事業費補助金(V2G アグリゲーター事業)」に採択された。実証に参加する7社は以下の通り。
▽東京電力ホールディングス、▽東京電力エナジーパートナー▽、東京電力パワーグリッド、▽日立システムズパワーサービス、▽三菱自動車工業、▽静岡ガス、▽日立ソリューションズ