東芝は6月4日、絶縁体であるセパレータを使用しない構造のリチウムイオン二次電池を開発したと発表した。新構造の電池は車載用、定置用リチウムイオン二次電池への展開を見込み、2019年度の実用化を目指す。同社は開発に当たり、ナノファイバー膜形成技術であるエレクトロスピニング技術でナノファイバー不織布を試作した。この不織布は、耐熱性や絶縁性を持つ一方、電解液中のイオンが通りやすい構造で、セパレータの代替部品に適しているという。この技術で、電極間の距離を極限まで近づけ、入出力と容量を同時に高められる。セパレータの薄膜化で生じる製造過程での取り扱いにくさなども解消され、これまで以上に電池を薄くできるようになる。試作した電池では、従来の1800Wから2200Wに出力を向上できた。製造面では、セパレータを用いないので電池中の絶縁体に関連するコストを約半分に抑制できる利点がある。これらの点から同社は、同社のリチウムイオン二次電池「SCiB」にこの構造を適用し、商品化を図っていく。
2018/06/06 ニュース
東芝、セパレータ不要の新型二次電池を開発
2018/06/06
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