2018/05/21 ニュース
埼玉県、藤倉ゴムとマグネシウム蓄電池を試作

 埼玉県は5月15日、県の先端産業創造プロジェクトとしてマグネシウム蓄電池を試作したと発表した。試作したのは、実際の機器に搭載可能なラミネート型・コイン型の電池で、県産業技術総合センターと藤倉ゴム工業(さいたま市)が共同で試作したもの。マグネシウムは現在電池材料では主流のリチウムに比べ発火の危険性が低く、安価などの利点がある。また、リチウムイオン電池に比べ2倍以上の大容量化が見込めると期待されている。同センターは、これらの利点に着目して平成20年度に研究を開始。平成27年度には、同センターで開発した正極材料などを使った試験用マグネシウム蓄電池を製作し、ラボレベルで十分な性能であると確認した。今年度からは、試作した蓄電池を実際の機器に搭載して性能を評価し、平成34年度から性能のばらつきの抑制やコストダウンを図るなど、商品化を目指した開発を進める。