2017/11/10 ニュース
シーメンス・ガメサ、富士通のAIで風力ブレード検査時間を短縮
 富士通は11月7日、スペインのシーメンス・ガメサ・リニューアブル・エナジー(本社 ビスカヤ)向けにAIソリューションを納入したと発表した。これでシーメンス・ガメサが製造する風力発電機のブレード部分で、品質検査が大幅に効率化されたという。このAIソリューションは、シーメンス・ガメサの製造するブレード部分(最長75m)の検査工程に使用され、超音波の非破壊試験で収集した画像をAIに学習させてモデル化する。このことで、ブレードに不具合を発生させる可能性がある製造上の欠陥を自動で識別する。今回の導入で、熟練技術者でも約6時間かかっていたブレードを超音波画像で確認する所要時間は1.5時間に短縮できた。また、目視だけでは確認が難しかった微細な欠陥も検知できるようになり、技術者は検知した箇所の目視検査に集中できる。このAIソリューションは、同社のPCサーバ「FUJITSU Server PRIMERGY」で構築されたオンプレミスのシステム上で作動し、ブレードのモデル変更にも容易に対応できるという。同社は来年にも、このAIソリューションをクラウドサービスとして提供を始める予定。