環境省は6月16日、前田建設工業が計画中の「(仮称)安岡沖洋上風力発電事業環境影響評価準備書」に対する環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。同事業は、山口県下関市安岡沖に総出力6万kW(4000kW型機×最大15基)の洋上風力発電設備を建設・運営するもの。大臣意見では、洋上風力案件の先行事例が少ないため、最新の知見を用いた環境影響評価、環境保全措置などを行うよう求めている。
意見の各論では、▽事業者が既に実施している騒音の計測などを、設備稼働後も継続し結果を公表すること、▽騒音の影響が十分に低減されていない場合には、追加的な環境保全措置を検討して実施すること、▽また、それらの検討結果を住民や地元自治体に丁寧に説明すること、▽藻場などに生息する海生生物への影響を低減するため、事後調査を実施すること、▽調査から重大な影響が懸念される場合には、追加的な環境保全措置を検討し、有効な措置を実施すること--などを求めた。