2017/06/07 ニュース
月島・JFEE、バガスからバイオエタノールを製造する技術を確立へ
 月島機械とJFEエンジニアリングは6月2日、サトウキビの搾りかす(バガス)から、オンサイト酵素生産技術でバイオエタノールを製造する技術の有効性を確認したと発表した。タイ・サラブリ県に建設したバイオエタノール製造プラント(バガス処理能力・1300t/年、バイオエタノール生産規模・100kl/年)で実証した。両社は同時に、技術面や採算面で実現可能な商業生産モデルも構築した。今後両社は、タイなど東南アジア地域で同技術の普及・拡大を図っていくとしている。
 
 両社は、▽酵素を生産設備内で生産する技術を実証し、エタノール生産用の市販酵素をタイで調達する場合に比べ、酵素の費用を1/5以下に削減できる、▽ここから商業モデルを検討し、タイ政府が示す参考価格である26THB/Lよりも十分採算性が得られることを実証、▽月島機械と産業技術総合研究所と共同開発した有用菌で、商業化を前提に製糖工場の隣接地で性能を十分に生かせるような培養条件を確立、▽バガスの季節変動する正常に対応した製造プロセスを確立し、改良・改造も併せて安定的に運転できる商業プラントの設計に反映--などの知見を得た。