2013/04/30 ニュース
川俣町、風力発電など22.5MW分の再生可能エネルギー導入へ

 

 福島県川俣町と戸田建設は、このほど「平成24年度 スマートコミュニティ構想普及支援事業」の成果報告書をまとめ、町ぐるみで再生可能エネルギーを導入していく構想を明らかにした。同事業は新エネルギー導入促進協議会の支援事業で、 川俣町過疎型スマートコミュニティ構築事業として補助対象となっていたもの。
 
 今回の報告書は、計画的避難区域の山木屋地区を抱えている現状を踏まえ、町の自然環境などを有効活用し、環境との共生と経済的活力が両立する、再生可能エネルギーを導入した「過疎型スマートコミュニティ」の可能性を探った。このうち「再生可能エネルギーの現状と利用の可能性調査」では、▽山林整備や製材所で発生する木質バイオマスの利用、▽平地部・丘陵部・屋根利用の太陽光発電事業、▽山間部での風力発電事業、▽町のエネルギー需要、▽生可能エネルギーで賄う電力量の目標値、▽送電網の現状、▽系統連係などの可能性、▽エネルギーマネジメント技術の現状と適用可能性、などを調査した。
 
 その結果、再生可能エネルギー発電事業など8事業で実施可能性が高いと判断した。このうち再生可能エネルギー発電事業では、出力2MWの風車を5基、1MWのメガソーラーを6か所、6.5MWの太陽光発電設備を1か所設置し、計22.5MWの電力を再生可能エネルギーで賄う。また、木質バイオマスの燃焼で発生する熱を利用した農業振興のためのパイロットファーム設置も、実現可能性があると判断された。報告書の内容は今後町でさらに検討される。