環境省は3月23日、今年度の地中熱利用状況調査の結果を公表した。結果によると、昨年3月までに地中熱利用システムは6877件の設置となり、2013年12月までの設置実績5711件から1166件(20.4%)増加した。設置機器の方式別では、ヒートポンプシステムが2230件(全体の構成比32.4%)、空気循環システムが1919件(27.9%)、水循環システムが1781件(25.9%)となり、この3方式で全体の86.2%を占めている。このほか熱伝導システム、ヒートパイプがあるが、この2方式は全体の13.8%にとどまっている。地域別の動向では、千葉県の設置件数が644件(このうち548件は熱伝導方式)と最も多く、次いで北海道の640件(598件がヒートポンプ方式)、山形県の612件(547件が融雪用の水循環方式)という順位だった。
主流となっているヒートポンプ方式の用途は、住宅向けが991件(2015年度末実績)と最も多い。次いで事務所用が254件、庁舎用が157件となっている。方式では2230件中、クローズドループ方式が1946件と最多だった。同調査は地中熱利用促進協会の会員や事業者・大学などに電子メールでアンケート用紙を送付する形で実施された。調査では依頼数248件中、161件の回答が得られた。