清水建設は11月11日、電力小売事業への参入を発表した。11月15日に自社施設や賃貸用不動産など計8施設に電力供給を開始する。2018年4月には、同社が設計施工したビル向けにB to Bモデルの電力小売事業を始め、自社の発電設備や再生可能エネルギー(再エネ)発電事業者から調達するクリーン電力を提供する。同社はこれに先立ち、今年9月27日付で経済産業省から小売電気事業者に登録されている。
自社関連の8施設には、日本卸電力取引所から調達する電力などを供給する。供給量は年間約14GWhに上る見込みで、この事業で電力需給業務のノウハウを蓄積する。また、B to Bモデルの電力小売事業で顧客との結びつきを強め、契約したビルに省エネルギー・サービスなども提供する。これで施設運営管理業務の受注も強化する。同社は風力発電、バイオマス発電など再エネ発電事業への参画を目指しており、このような自社開発電源を含む多様な発電事業者からクリーンな電力を調達する。このことで、環境経営を重視する顧客の発掘も狙う。