国土交通省は10月21日、今年度2回目の「地域交通グリーン化事業」の事業計画認定で東京都の事業を認定したと発表した。同事業は、初の実用化となるトヨタ自動車製の燃料電池バス2台などを導入するもので、平成29年3月に導入を予定している。事業用燃料電池バスの事業計画は今回が初の認定で、2020年に開催される東京オリンピックで環境都市のアピールに貢献することが期待されている。
同事業で東京都が導入するのは、▽燃料電池バス2台、▽電気タクシー43台、▽電気トラック5台、▽超小型モビリティ3台、▽電気自動車用急速充電設備7基、▽電気自動車用普通充電設備7基--となっている。これを受け、トヨタ自動車は来年初頭に燃料電池バスを発売、東京都の採用実績を生かし拡販を目指す。この燃料電池バスは、環境省の事業「大型路線用燃料電池バスの開発」で開発した技術をベースに商業化されたもの。固体高分子形の燃料電池「トヨタFCスタック」を搭載し、最高出力は114kW×2基とされる。また、最高出力9kWの外部電源供給システムも備えており、災害などの停電時に非常用電源として利用できる。