日立造船は、サウジアラビアの都市アル・ジュベイルで、自社開発の超低設置フレネル式太陽光集光装置の実証試験を始めた。実証試験では、同装置の基本性能、日射変動による運転ノウハウ、設備の耐久性などを確認する。平成26年3月まで基礎データを収集し、得られたノウハウを商業用プラントに反映させる。
太陽熱発電は太陽光を反射鏡で集熱管に集め、その熱で高温の蒸気を発生させ発電する仕組み。集光方式には今回のフレネル式、トラフ式、タワー式などがある。装置の反射鏡総面積は662平方m(1フレームW1.2m×L4.0m×H1.2mが6列×23段)、集熱管の高さは3.8m、計画集光倍率は80倍。計画熱回収量は390kWthとなっている。同社は今回、集熱管の設置に必要な高さを低く抑え、フレネル式の利点である耐風強度や メンテナンス性を向上させている。