東京都は、このほど予算案が可決成立したスマートエネルギー都市推進事業で、3年にわたり燃料電池などの新規導入を推進する。
同事業は、低炭素・快適性・防災力を同時に実現するスマートエネルギー都市を目指し、家庭や事務所などで燃料電池などのコージェネレーション、蓄電池などの新規導入を助成するもの。主要事業の「家庭の創エネ・エネルギーマネジメント促進事業」では、平成27年度までの3年で67億7600万円の予算枠を用意。家庭のエネルギー利用の効率化・最適化を推進する機器の普及を促進する。エネファームなど燃料電池の補助想定件数は3年間で約1万9000件を見込み、機器費の4分の1を補助。国の補助45万円の半額を上限とする。
蓄電池は約8500件の導入を見通しており、機器費の6分の1を補助。ビークルtoホームシステムは単体で10万円、電気自動車等の同時に導入する場合は25万円を助成。太陽光パネルを同時に導入する場合は補助額をパネルkWあたり2万円を増額する。補助金の申請は29年度まで受け付けるが、これは27年度までの申請が間に合わなかった場合の救済措置。
「オフィスビル等事業所の創エネ・エネルギーマネジメント促進補助制度」では、30億900万円を確保。ビルのエネルギー制御機器の導入を条件に、29年度まで(補助金の交付は31年度まで)ビルオーナーなどに2万5000kWの規模で、3億円まで機器導入費の半額を補助する。補助要件は低炭素燃料を使用し、高効率であること、出力50kW以上で契約電力の10%以上であること、契約電力50kW以上500kW未満の中小規模施設の場合、省エネ診断を受けることなどとなっている。