2016/08/26 ニュース
既設太陽光発電設備の売買を中止 エナリス
 エナリスは8月25日、既設の太陽光発電設備の売買を、仕掛かり中の案件を除き中止すると発表した。同社株式が東京証券取引所から7月29日付で監理銘柄(審査中)に指定されたことを受けた措置で、同社は内部管理体制の強化などを行ってきていた。また、同社は8月10日付でKDDIと資本・業務提携契約を締結しており、KDDIに配慮した側面もあると見られる。既設発電設備の売買中止はその一環で、同社は転売目的の売買を「会計処理の訂正を要する取引の中心となった」と判断。自主電源の開発も一時停止する方針としている。仕掛かり中の案件は売上高への計上を管理し、必要証憑が不足している場合は計上を見送るという。
 
 これに関連し、売上高を過度に重視する経営方針も見直す。同社は予算の策定で、各事業部が提出する予算計画に前経営者がそれを大幅に上回る数値予算を求めることが常態化していた。実質的にトップダウンで策定されていた予算を、この機会に各事業部が達成可能な予算の積み上げで策定する方式に改善した。この方式で試算した予算は、経営監視委員会や取締役会で承認されて策定される。