2016/03/30 ニュース
三井物産、カムチャッカで風力発電の実証設備を竣工
 三井物産は3月29日、平成26年10月にロシア・カムチャッカ地方のウスチ・カムチャツク村で建設していた風力発電の実証設備を竣工したと発表した、昨年12月末に設置を完了し、今年1月から実証運転を始めている。竣工した設備は風力発電機(300kW型機×3基)とマイクログリッドシステム装置からなる。
 
 この案件は駒井ハルテック、富士電機と同社が共同で、ロシアの国営電力会社「統一エネルギーシステム東」(RAO-ESE)と検討・開発していたもの。同国の独立系統地域向け電力供給マイクログリッドシステムを構築するための実証設備と位置付けられる。RAO-ESEの管内、極東・東シベリアでは発電燃料の輸送コストがかさみ、長年発電コスト削減が重要視されていた。このため3社は、1年間の実証試験で寒冷地向け風力発電機の仕様、既存のディーゼル発電設備の焚き減らし効果などを確認する。ロシアには独立系統地域が数千か所存在すると見られており、3社は今後これらの地域に同システムの展開を目指す。