新日鐵住金と日鉄住金ステンレス鋼管は3月25日、両社が製造・販売する高圧水素用ステンレス鋼「HRX19」が、東京ガスの水素ステーション2か所に採用されたと発表した。採用されたのは「浦和水素ステーション」と「千住水素ステーション」で、設備設計と工事は東京ガスケミカルが実施した。
HRX19は、新日鉄住金が開発した高強度オーステナイト系ステンレス鋼。耐水素脆性、高強度、溶接施工性の3点で従来品より優位性がある。 多くの機械式継手が用いられる水素ステーションでは、HRX19を溶接施工することで継手を大幅に削減できる。両設備の施工でも、HRX19の溶接施工を初採用して継ぎ手の削減と漏えいリスク低減を実現した。今後は設備の省スペース化と建設必要面積の低減、溶接施工の効率化と鋼材重量を削減などの効果が期待されている。