JX日鉱日石エネルギーは9月15日、グループ会社の鹿島石油が鹿島製油所(茨城県神栖市)で溶剤脱れき装置とそれを活用した発電設備の試運転を始めたと発表した。同装置の処理能力は1.8万バーレル/日で、10月にも商業運転を始める予定という。
同装置は、石油の精製過程で生成する重質油を、脱れき油と抽出残渣に分離する。分離後の脱れき油は、分解して石油化学製品原料や軽油製品の増産用に使用する。一方、抽出残渣は、鹿島北共同発電から取得・改造した発電設備の燃料に使用される。設備の発電出力は12万5000kWで、現在こちらも試運転中。商業運転は12月からの予定で、発電する電力は産業用のほか、来年4月の電力小売り自由化を受けて販売する予定の「ENEOSでんき」として一般家庭にも売電する。