環境省は8月21日、道北エナジーが北海道稚内市、猿払村で計画中の「(仮称)宗谷丘陵風力発電事業」の計画段階環境配慮書に対する環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。この案件では、稚内市などの敷地(事業実施区域約141.81k㎡)に、最大出力17万kW(2000~3400kW型機を複数設置)の風力発電設備を建設する。7月6日に経済産業大臣から環境大臣に意見照会があり、それを受けての大臣意見提出となった。
大臣意見の各論では、▽事業実施区域の周辺に住居が存在するため、設備・附帯設備を住居から離して騒音の影響を回避するか極力低減すること、▽区域内に、「日本の典型地形」が含まれているため、重要な地形への影響を回避するか極力低減すること、▽同時に渡り鳥の経路や餌場への移動経路にもなっているため、風車の設置は経路下を避け、可能な限り距離を確保すること、▽希少な動植物の生息地の改変を回避するか極力低減し、、可能な限り生息地・植生地から距離を確保すること、▽生態系への影響を回避するか、低減できない場合は、事業実施区域の見直しや基数の大幅削減を含む事業計画の抜本的な見直しを行うこと--などの点を求めた。