日本電気(NEC)は8月24日、電力会社やエネルギー管理サービス事業者が発電事業者に適用する太陽光発電の出力制御技術を開発したと発表した。荻本和彦・東京大学生産技術研究所特任教授らと共同で開発した。新技術は、太陽光発電の発電予測値と予測の的中確率を高精度に把握し、出力制御に活かすもの。太陽光の発電量を高精度に予測し、予測値のずれ幅を把握することで、各発電事業者に割り当て可能な最小限の抑制量を算出する。また、発電設備の設置場所の気候条件と抑制履歴を考慮し、抑制量の公平な割り当てを行う。
新技術は、同社が天気予報のような当たる確率(予測確率)を付与できる「信頼度つき発電量予測」技術を盛り込んだ。対象日の発電量の信頼度を予測する場合、気象パラメータの組合せで、気象の類似度合いを表現する手法を用いる。これで発電量の信頼度を高精度に把握できるようになった。この技術で予測した発電量から発電抑制量を最適に配分・一括制御でき、発電抑制量を決める。この技術を同社が評価した結果、従来より抑制日数は多くなるが、発電抑制量そのものは低減できる結果を得たという。