2015/08/21 ニュース
鹿島、洋上風力用の移動式組み立て構台を開発
 鹿島は8月19日、洋上風力発電用の海上作業構台「Kプラットフォーム コンボ」とこれを利用した洋上風車組立工法を開発したと発表した。銚子沖の洋上風力実証施設を完成させた経験などをベースに開発したもので、今後は基礎の施工と風車組み立てを同じ作業構台で施工する工法を確立する方針。
 
 Kプラットフォーム コンボは、クレーン搭載型の仮設作業構台で、着床型の風車建設を想定している。作業構台本体は1~2基の風車を組み立てる最小限の設備を搭載している。国内の洋上風力発電設備の計画地に想定される、港湾区域内での建設条件に合わせた構造とした。基礎の構築や風車の組み立て、撤去作業までの設備のライフサイクルに合わせてアタッチメントを交換して対応する。欧州で洋上風力建設に用いられていた大型の自己昇降式作業台船に比べ、施工が安価で済むという。移動はフローターに作業構台を載せて、別の船で曳航する。風車は1~2基ずつしか組み立てられないが、移動距離が短く、波が穏やかな場合は、大型作業台船と同等の施工速度が確保できるという。