村岡嗣政・山口県知事は7月27日、エア・ウォーター&エネルギア・パワー山口が提出していたバイオマス発電設備建設計画の環境影響評価方法書に対し、知事意見を発表した。同社はエア・ウォーターと中国電力が設立した発電事業会社で、平成28年12月に防府市で石炭・木質バイオマス混焼のバイオマス発電設備(出力11万2000kW)を着工する予定としている。運転開始は平成30年度を見込む。
知事意見では、立地予定地の近傍に住居などがあり、「施設の供用に伴うばい煙とCO2の排出、騒音の発生等による周辺環境への影響が懸念される」と環境負荷の増大を懸念している。その対策として、▽大気質、騒音と水質への影響を適切に調査・予測・評価を行うこと、▽調査を踏まえ、可能な限り環境影響を回避・低減すること、▽燃料の調達面で、県内の未利用森林資源を最大限利用するため、関係事業者と連携し、安定的な確保の仕組みづくりに努めること、▽環境影響評価の項目に排出ガス中の有害物質、燃料利用時の悪臭などを必要に応じ追加すること--などを求めた。