2015/04/01 ニュース
2年後のパワコン市場規模は2151億円に 矢野経済研究所
 矢野経済研究所は4月1日、今年1月~3月にパワーコンディショナー(パワコン)メーカーとその販売企業などを調査した調査結果を発表した。それによると、太陽光など再生可能エネルギー発電用のパワコン市場は、平成28年度までは前年度を上回るが29年度からは減少に転じると予測される。29年度のパワコン市場規模(メーカーの出荷金額ベース)は2151億円(前年度比11%減)に減少し、太陽光発電向け以外でも需要が拡大する要素は不透明だとしている。
 
 同社の調査では、FIT制度の開始でパワコン市場は太陽光発電向け需要が急拡大した。25年度の市場規模は同81.9%増の1922億円、26年度も19.5%増の2297億円が見込まれ、特にメガソーラー向けなど産業用分野で急拡大した。しかし今年度以降は比較的安定した導入が進み、その後減少すると見られている。このため太陽光向けを中心とした需要は踊り場に差し掛かり、パワコンの高付加価値化の取り組みが不可欠になる模様。方向性としては、施工費を含めてシステム全体をいかに低価格化・小型化し、運用上の手間やコストの抑制が大筋で目標となっている。