新日鐵住金は2月19日、大分製鐵所の火力発電所(出力33万kW)で木質バイオマス資源と石炭の混焼を始めたと発表した。既に木質バイオマス混焼を行っている釜石製鐵所でも、木質バイオマスの利用量を現状の約7倍に引き上げる意向。これらの利用拡大で、省エネルギー促進や温室効果ガスの削減、地域の林業振興への貢献を目指す。
大分製鐵所は未利用材の利用拡大の要請などを受け、昨年12月から石炭火力発電設備で木質チップの混焼を開始した。主に地元で発生する未利用材をチップ化して燃料にしており、今年2月からは受け入れ目標の1000t/月(1万2000t/年)を達成できているという。一方、釜石製鐵所は、平成22年10月から地元で発生する木質バイオマス資源を発電燃料として使用している。今般、同社は木質バイオマスの事前破砕設備を増設したほか、ボイラー、木質バイオマスと石炭の受入設備をそれぞれ増強・改造した。これで最終的に木質バイオマス資源の利用量を現状の約7000t/年から4万8000t/年に拡大する。