日立製作所は12月24日、東京電力と伊豆大島の電力系統にハイブリッド型の蓄電システムを接続し、その機能と寿命を検証する実証試験を来年度から開始することで合意したと発表した。実証試験には日立化成のグループ会社、新神戸電機も参加し、ピークシフトや短周期変動抑制の機能と寿命など、システムの有効性を検証・評価していく。

 

　東京電力の系統に接続するのは、1.5MWの大規模蓄電システム。高入出力・長寿命の鉛蓄電池とリチウムイオンキャパシタを組み合わせたもので、短時間で大電力の充放電が可能だという。また、従来機種と比較して1.7倍の高入出力化がされており、寿命も約1.2倍と長寿命化されている。両社は、独立した電力系統のため再生可能エネルギーの大量導入時に系統への影響が大きい伊豆大島で、実用に近い制御技術を確立し、幅広いニーズに柔軟に対応できる蓄電システムの実現につなげる。