奈良県生駒市が山崎浄水場(生駒市)で整備を進めていた小水力発電設備が3月18日に完成する。19日に山下真・生駒市長、山田正弘・生駒市議会議長らが列席し完成セレモニーを行う。生駒市は、再生エネルギーの固定価格買取制度の認定を受けた水道事業での小水力発電設備が運転を開始するのは全国初としている。
完成した発電設備はポンプ逆転水車型で発電能力40kWh、年間発電能力は35万kW。この能力は、一般家庭62戸の年間消費分に相当する。水量は0.102立法m/秒で有効落差は63m。昨年8月22日に着工し、総事業費は約1億5000万円だった。生駒市では20年間、この設備で発電する電力を35.70円/kWhで売電し、20年の事業期間で約7000万円の利益を見込む。生駒市は土地に高低差があり、従来は平群調整池から山崎浄水場に受水する時に減圧弁で水圧を調整していた。今回の完成で、高低差の水圧を最大限に利用し24時間連続発電を行う。環境負荷も、年間108tのCO2を削減できると期待している。