九州電力は9月24日、同社の全管区で再生可能エネルギー発電設備の系統連係申し込みを保留すると発表した。7月に一部の管区で申し込みを保留していたが、全管区での保留は初めてとなる。この保留は、送電線の受け入れ容量が7月末現在の申し込み分をすべて接続した場合、受け入れ容量が限界に達すると判断したため。
同社は今年3月の申し込み分が、約7万件とそれまでの1年分の申し込み量に相当する件数が集中したとしている。これはすべて太陽光発電で、同社に寄せられた系統連係の申し込み分を全て接続すると、いずれ太陽光・風力の接続量は約1260万kWに達するという。約1260万kW分の発電設備が発電すると、春・秋には再生可能エネルギーの電力供給量が同社のガスタービンなどでの商業発電電力を上回り、電力の需要と供給のバランスが崩れるとしている。また、季節や天候などの変動も加味すると、再生可能エネルギーの性質上、電力の安定供給が困難になると見通している。このため、同社は九州本土で再生可能エネルギー発電をどこまで受け入れられるか改めて検討する。検討期間は数か月の見通し。なお出力10kW未満の家庭用太陽光発電設備は回答保留の対象外とされる。