環境省は6月25日、エックス都市研究所にとりまとめを委託した「平成25年度廃棄物処理システムにおける創エネルギーポテンシャル調査委託業務報告書」を公表した。ごみ焼却炉の創エネルギーの可能性、最終処分場跡地に太陽光発電設備を建設した場合のエネルギーポテンシャルなどを調査・試算したもの。それによると、処分場に太陽光発電設備を導入した場合のポテンシャルは73億kWh/年(一般・産業廃棄物処分場の合計)と推計された。
報告書では、廃棄物処理設備の創エネルギー要素技術を、▽廃棄物発電、▽廃棄物熱利用、▽廃棄物燃料製造、▽施設や空間を活用した創エネルギー、に区分した。技術の概要や特徴、導入効果などを整理した結果、一般廃棄物の排熱などを発電に利用した場合、発電ポテンシャルは131億kWh/年、産業廃棄物の場合は140億kWh/年と試算された。また、最終処分場や処分場跡地に太陽光発電設備を導入事例を調査・試算した結果、CO2排出量の削減割合は98.6%と非常に高かった。反面、処分場やその跡地に太陽光発電設備を導入する促進策は今年から取り組まれているものがほとんどとなっている。国・自治体・発電事業者それぞれの立場から見ていも、補助金や各種ガイドライン、優良事例集の作成などが一般化し周知される時期は平成28~30年の見通しとなった。