日立造船とそのグループ企業、アタカ大機は3月5日、CO2メタン化の共同開発などで研究の第一段階が終了したと発表した。タイの石油・天然ガス採掘企業PTTEP(バンコク)と平成24年から進めているもので、実用化されれば天然ガス採掘時に発生するCO2を全量メタンに転換できるようになる。
この技術は、CO2を風力など再生可能エネルギーで生成した水素と反応させ、メタンに転換するもの。これによりCO2をリサイクルし燃料化する。反応過程では、アタカ大機と橋本功二・東北大学名誉教授が共同開発した触媒を使用する。この触媒は、約200℃でも水素転換率99%と高効率で、レアアースを使用せず低コストなどの特徴を併せ持つ。第一段階では、▽適正な結着材を用いたメタン化触媒、▽反応速度、▽CO2を1000 立法mN/時の能力でメタンに転換する反応器設備、などで積分反応器を用いた実験・検討を行った。