太陽光発電設備の開発・製造などを行っていたスマートソーラーインターナショナル(宮城県仙台市)は2月5日、東京地方裁判所から破産手続き開始決定を受けた。負債総額は現時点で約5億円と見られる。
同社は平成21年8月、富田孝司氏を代表に設立。東京大学先端科学技術研究センターが太陽光発電設備を開発するため、ベンチャー企業として設立した。平成23年3月には、宮城県大崎市に三本木工場を建設。平成22年1月から発電出力が2~4割向上した集光型モジュールの製造を始めた。しかし、平成25年3月期決算で、当初10億円を見込んでいた売上高はほとんど計上されず、初期投資が負債化し赤字が増大していた。このため平成22年6月に、国の「挑戦支援資本強化特例制度」を活用して政府系金融機関から2億円を調達。同時に、再生可能エネルギーの普及・啓蒙活動も行ったが業績は好転せず、代表の富田氏が1月に死去したため、事業が破綻した。