宮城県は12月18日、「自然エネルギー等の導入促進及び省エネルギーの促進に関する基本的な計画(案)」へのパブリックコメント募集を終了した。今後、県の自然エネルギー等・省エネルギー促進審議会が計画案を審議し、県議会に上程する。
同計画案は、計画的に再生可能エネルギーの導入、省エネルギー促進に取り組むことで県を低炭素社会に再構築するもの。宮城県地球温暖化対策実行計画(区域施策編)の一環として位置づけられ、計画期間は平成26年度~平成32年度の7年間。県は全般的に太陽光発電設備の導入が見込まれるほか、水力発電や温泉熱を含む地熱エネルギーも奥羽山脈に近い中山間部などで一定のポテンシャルが見込まれている。また、燃料電池や電気自動車なども5万3056TJの利用が可能と試算され、再生可能エネルギー全体では10万5719TJが利用できると見込まれている。これを踏まえ、平成32年度の再生可能エネルギー導入量は3万747TJ(平成22年度比で27.5%増)、全エネルギー消費量に占める再生可能エネルギーのシェアは6.7%とした。平成32年度までの種別再生可能エネルギー導入目標は、太陽光発電が468MW(平成22年比9.4倍)、風力発電が40MW(2000倍)、コージェネレーションは236MW(2.0倍)、電気自動車などクリーンエネルギー自動車は33万1000台(11.4倍)にそれぞれ設定した。
このため、計画案では▽太陽光発電設備の導入を促す導入経費補助など導入支援に注力、▽太陽光発電設備に蓄電池の併用を促し、設備に県内企業の製造機器使用を促す措置を検討、▽農業施設などに木質バイオマス利用設備の導入を推進し、広域的に木質バイオマス利用システムのモデル構築を進める、▽小水力発電や地熱発電で、導入効果の検証など取り組み中の案件を支援し、得られた知見を県内の地域性に応じて導入を加速化する、▽東北電力などと導入量拡大のため、系統増強などで協議する、などの施策を随時実行していくとしている。