大林組は6月20日、世界的な風力発電設備メーカー、シーメンス・ガメサ・リニューアブル・エナジー（略称SGRE、本社・スペイン）と連携協定を締結したと発表した。締結は17日付で、連携は「秋田県北部洋上風力発電事業」の実現と地域貢献に関する内容となっている。同社は以前から、同事業で開発可能性の調査を進めてきている。同事業は能代市浅内沖、三種町八竜沖、男鹿市若美沖に発電規模455MW(最大)の風力発電設備を設置・運営するもの。稼動は2024年以降が予定されている。同社は、同事業でSGREに機器供給の優先交渉権を昨年12月に付与していることもあり、今回の協定締結でより関係を強化することにした。両社は今後、▽風力発電設備の設置、▽維持管理面での安全確保、▽風力発電事業のためのインフラ整備での協力、▽地元企業と協力の可能性を検討－－など、事業の実現で生じる課題の解決で相互に協力する。また、同事業を通じた地域貢献を推進していくことでも一致した。SGREは、全世界で3100基以上・総出力12.5GW以上の洋上風力発電設備の導入実績を持つ。昨年12月末の時点で、欧州で18.5GWの洋上風車の設置実績を誇り、欧州での市場シェアは実に69％を占める。