2019/05/31 ニュース
日本ユニシス、AI技術で火力発電設備の自動点検を支援

 日本ユニシスは5月28日、東北電力の保有する火力発電設備のパトロールを自動化する施策を支援すると発表した。同社は、東北電力の「火力発電所における設備パトロール業務を、ロボットやAI技術等により自動化させるシステム」の開発、検討、実証に前年度から参画している。両社は、昨年9月に廃止された新潟火力発電所4号機の建屋内で、点検の移動手段として自律飛行可能なドローンの飛行性能などを検証した。これにより、移動手段として発電所構内でドローンが使用できると分かった。設備の状況判断には、同社の3Dデータ処理・深層学習などの技術を集約させた空間認識プラットフォーム「BRaVS Platform」を採用。プラットフォームのAIに、設備の正常状態を学習させ、それを踏まえて設備の異常状態を検出する技術の有効性を確認した。今後は、実証で抽出した課題の解決と各技術の連携を図り、単一のシステムとして開発する。開発したシステムは、東北電力が新設する上越火力発電所1号機と既設の火力発電所での実用化を目指す。実用化されれば、設備パトロールををロボットやAI技術で支援でき、関連する業務の効率化につながるという。また、時間に関係なくロボットが設備をパトロールできるなど、多様な運用が可能になるとしている。