関西電力は12月17日、「ヴァーチャルパワープラント構築実証事業」の一環として、家庭用蓄電池を電力系統の安定化に活用する実証試験に着手すると発表した。エリーパワー（東京都品川区）三社電機製作所（大阪市）の3社で、2019年1月7日～1月31日の期間に実施する。実証試験では、約1万台規模の蓄電池を、秒単位で一括制御が可能となる技術を検証する国内初の試験になるという。同社が日本電気と構築した、多数の蓄電池を一括制御するシステム「K-LIBRA」を使用する。これにエリーパワーの家庭用蓄電池、三社電機の産業用蓄電池を連携させ、K-LIBRAの指令に対する蓄電池の応動時間や制御精度を検証する。これで電力系統の周期の短い負荷変動に対する蓄電池の応答性能を確認する。今回は2台の実機と、多数の模擬蓄電池を制御する。3社は試験結果から、蓄電池を周波数調整力として活用するための課題などをまとめ、今年度内に資源エネルギー庁へ報告する。さらに、来年度以降に実用化する技術の確立も目指す。