岩谷産業、川崎重工業、電源開発、丸紅の4社は4月12日、日本-オーストラリア間で国際的な水素サプライチェーンを構築する実証事業に着手すると発表した。オーストラリアのAGLエナジー・リミテッドと5社体制で実施する。最初の水素製造・輸送試験は、2020年～2021年に実施する予定で、まずは水素ガスの精製、輸送や積み出しの小規模な実証と、水素サプライチェーンの商用化を検討する。実証設備は2019年から順次建設する予定という。上流の工程では、ビクトリア州ラトローブバレーで採掘される褐炭から水素を抽出・精製し、これを液化する。この工程は電源開発が請け負う。液化水素積荷基地の建設やその運用面の評価は、岩谷産業と川崎重工業が担当する。丸紅は、それぞれの実証結果から、将来の商用サプライチェーンを構築するための道筋をつける。豪州側のAGLエナジーは、褐炭の供給とガス精製設備の建設地を提供する。この実証事業では、豪州政府の補助金が活用される。