2018/04/06 ニュース
太陽光事業者の倒産は82件と年度で最多を更新 東京商工リサーチ
 東京商工リサーチは4月5日、2017年度の太陽光関連事業者の倒産状況を公表した。それによると、同年度の倒産件数は前年度比20.6%増の82件と、これまで最多だった2016年度の68件を14件(20.6%増)上回った。負債総額は317億2600万円(116.7%増)で、同2.1倍増と深刻さが際立っている。
 
 倒産件数の推移を月次で見ると、2017年4月には11件発生した。その後は倒産件数は少なかったが、12月に10件、2018年1月に11件と再び増加した。負債額別では、最多は1000万円以上・5000万円未満が27件(構成比32.9%)と最多だった。次いで、5000万円以上・1億円未満が21件(25.6%)、1億円以上・5億円未満が19件(23.1%)となった。10億円以上の負債は6件と前年度の3倍に急増しており、負債の大型化も目立っている。倒産の原因別動向では、「販売不振」が最も多く41件(50%)と全体の半数を占めた。以下、「事業上の失敗」が11件(13.4%)、「運転資金の欠乏」と「既往のシワ寄せ(赤字の累積)」がそれぞれ8件(9.7%)と続く。増加したものでは「売掛金回収難」が300%増(1→4件)「既往のシワ寄せ」と「他社倒産の余波」がそれぞれ100%増となった。同年度でもっとも多額の負債を抱えた事例は、エルエスエム(大阪府、負債総額61億5000万円)が挙げられる。エルエスエムは、借り入れ過多の状況などから脱却するため太陽光発電事業に参入したが、設備投資のため多額の資金需要が発生した。このため、売上高の前倒し計上や一部借入金の簿外化など不正会計に手を染めたが、2017年7月頃から不正が金融機関に知られ、対外信用が失墜。今年2月に大阪地裁へ破産を申請している。同社は今年3月、経済産業省の総合資源エネルギー調査会基本政策分科会が、太陽光など再生可能エネルギーを主力電源とする方向性に触れている。今後は、国が諸外国と比べて高コストの発電機器や設置工事の費用是正を促す方針だとして、「太陽光発電機器の設置、機器販売は、これまで以上に利幅がダウンする可能性も出ている」と警告している。