ジーエス・ユアサ コーポレーションが2月2日に発表した平成30年3月期第3四半期連結決算によると、同期の業績は売上高2969億8400万円(前年同期比16.8%増)、営業利益137億2100万円(6.5%減)、経常利益142億1000万円(3%減)、当期利益62億1800万円(27.5%減)の増収減益となった。同期の自動車電池部門は、国内売上高が656億5400万円203億2900万円(44.9%増)、セグメント利益(のれんなどの償却前)は45億7300万円(18.6%増)と大幅な増収だった。新車メーカー向けが好調だったこと、パナソニックから国内鉛蓄電池事業を譲受して売上高が増加したことなどが総売り上げを後押しした。海外売上高は1386億8700万円(13%増)、セグメント利益は64億6400万円(18.5%減)と増収減益だった。東南アジアで販売量が増加した一方、主要な材料の鉛が高騰したことが原因という。 これにより、国内外の合計売上高は2043億4200万円(21.6%増)、セグメント利益は110億3700万円(6.4%減)となった。
産業電池電源部門は売上高490億5200万円(1%減)、セグメント利益は30億1500万円(25.3%減)と大幅な減益を記録した。産業用リチウムイオン電池の販売減や、鉛価格の高騰などが影響した。車載用リチウムイオン電池部門の売上高は313億6900万円(4.2%増)、セグメント利益は7億4300万円(10億2400万円の改善)と黒字に転じた。ハイブリッド車向けのリチウムイオン電池などが増加したことで増収増益を確保できた。その他部門は売上高122億2000万(83.8%増)、セグメント利益は5億4200万円(8億7100万円の改善)と好調に推移した。特殊用途電池の販売が増加し、潜水艦搭載用のリチウムイオン電池を製造し始めたことなどが業績を牽引した。通期は全社で売上高4000億円(11.2%増)、営業利益240億円(3.9%増)、経常利益225億円(0.2%減)、当期利益125億円(2.2%増)と微増ながら最終増益を見込む。