日立製作所、ダイキン工業、みずほコーポレート銀行、みずほ情報総研の4社は、新エネルギー・産業技術総合開発機構が英国のグレーターマンチェスターで行うスマートコミュニティ実証事業を受託した(左は概念図)。英国が7年後までに、再生可能エネルギーを全エネルギーの15%以上にする目標を踏まえ、日本のヒートポンプ技術とそれを用いて電力調整量を取りまとめ、電力需給調整を行うアグリゲーションシステムの普及につなげる。
同事業は、日立が実証研究責任者として全体を取りまとめ、12月末まで4社で実施可能性調査を行う。調査結果を検討し、事業化評価を経て、平成28年3月末まで実証事業を実施する。まず、グレーターマンチェスターで200軒以上の住宅で、既存のガス燃焼式温水器からヒートポンプへの置き換えを行う。同時にアグリゲーション技術とシステムを導入し、これらのヒートポンプをコントロールして電力調整量をまとめ、家庭など小口需要家の電力需給調整能力を検証する。
並行して、英国の需要家のヒートポンプに対する受容性などを調査。ヒートポンプ普及の施策や電力需要調整に需要家を参加させるインセンティブを検討する。また、電力取引市場や電気事業者などの調査・分析、サプライヤー調査、英国政府関係者への働きかけなどを検討し、アグリゲーションシステムの事業化を検討していく。