2013/05/23 ニュース
国交省、下水汚泥を利用した低コスト発電技術開発を推進

 

 国土交通省は、今年度推進する下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)の5事業を選定した。5事業中2事業が再生可能エネルギー関連のプロジェクトで、両方とも下水汚泥を焼却処理する際の熱エネルギーを利用し発電するものとなっている。
 
 2事業のうち1つは、メタウォーターと池田市が池田市下水処理場で共同研究する「脱水・燃焼・発電を全体最適化した革新的下水汚泥エネルギー転換システムの実証事業」。下水汚泥の低含水脱水技術、モデル予測制御を用いた低空気比省エネ燃焼技術、顕熱・潜熱を活用した高効率排熱発電技術の3技術を組み合わせ、省エネルギー化・創エネルギー・低コストの処理/発電システムを実証する。
 
 2つ目は和歌山市、日本下水道事業団、京都大学と西原環境、タクマが共同で研究する「下水道バイオマスからの電力創造システム実証事業」。和歌山市中央終末処理場で汚泥の低含水率化技術、次世代型階段炉でのエネルギー回収技術、蒸気発電機によるエネルギー変換技術の3技術を組み合わせた発電システムを構築し、自立電源としての可能性などを探る。国交省は今年度、下水汚泥を利用した発電技術の確立のため、30億円の事業費を計上している。