2017/12/01 ニュース
トヨタ、米国で2.35MWの燃料電池発電設備を整備

 トヨタ自動車は12月1日、米カリフォルニア州で出力2.35MW/日、水素製造能力約1.2t/日の燃料電池発電設備と水素ステーションの複合設備「Tri-Gen」を建設すると発表した。米フュエルセル・エナジーと共同で2018年に着工し、2020年頃の稼働を見込む。発電する電力と、発電過程で発生する水は、設備のあるロングビーチ港の同社物流拠点「トヨタ・ロジスティクス・サービス」で使用する。水素は、水素ステーションからトヨタの燃料電池トラックなどに供給される。新設備は、同州の畜産場で排出される家畜糞尿や汚泥などのバイオマスから水素を抽出し、溶融炭酸塩型燃料電池を用いて発電する。また、生成する水素は、日本からロングビーチ港に輸送される新車配送前の燃料電池自動車「MIRAI」にも供給される。新設備は両社のほか、米エネルギー省、カリフォルニア州大気資源局などの公的機関、大学も関わっており、水素・電力・水を効率的に利用する仕組みを確立して商業化を目指す。設備名のTri-Genは、水・電力・水素と3種類の有価物を生み出すことから、Tri-Generationを縮めて命名された。