2017/07/10 ニュース
IHI・NEDO、海流発電の100kW級実証機を完成
 IHIと新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は7月7日、海流エネルギーを利用して発電する水中浮遊式海流発電システムの100kW級実証機「かいりゅう」を完成させたと発表した。IHI横浜事業所で開発していたもので、定格出力は約100kW(50kW×2基)、定格流速は1.5m/秒(3ノット)、浮遊深度は約30m~50mという。両者は鹿児島県十島村口之島沖の黒潮海域で実証試験を行う。この実証試験は100kW級の設備としては世界初で、IHIはこの実証試験から、水中浮遊式海流発電システムを2020年に実用化することを目指す。実証試験の場所は、内閣府総合海洋政策推進事務局の海洋再生可能エネルギー実証フィールドに選定されている。まず串木野港の沖合で、7月下旬頃から1週間ほど曳航試運転を行う。その後口之島の北側海域の沖合約5km,水深100mの地点に実証機を設置し、8月中旬頃から1週間程度実証試験を実施する。新設備の設備利用率は年間60%以上で、海底から係留して海中に浮遊させれば1000m級の大水深域にも設置できる。