2017/06/21 ニュース
東芝、低消費電力型の水素センサーを開発

 経営再建中の東芝は6月20日、従来機種の約100分の1以下の電力で稼働する水素ガス検知用センサーを開発したと発表した。新機種は、センサー膜にパラジウム系の金属ガラスMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)構造を採用し、高速検知と低消費電力を両立しているという。同社は今回、半導体事業で培った加工技術を応用してMEMS構造を開発し、実用化に成功した。常時加熱することなく水素を検知でき、しかも従来機種と同水準の数秒でガスを検知できる。半導体製造用のラインで生産でき、1枚のシリコンウエハーから多数のセンサーを製造できるので低コストでの大量生産も可能。同社は今後、構造・製造プロセスなどをさらに最適化し、燃料電池車や水素ステーションなど水素関連市場が拡大する2020年以降の実用化を目指す。