東芝が4月11日に発表した平成29年3月期第3四半期連結決算によると、同期の売上高は3兆8468億5200万円(前年同期比4.2%減)、営業損失5762億7700万円(前年同期は2319億800万円の営業損失)、経常損失5970億1700万円(1609億8600万円の経常損失)、当期損失5325億1200万円(4794億3500万円の当期損失)と、企業の存続自体が揺らぐ業績となった。今回の決算は、発表を2度延期した挙句監査法人の承認を得ないままの発表となった。
主要5部門中、エネルギーシステムソリューションの売上高は1兆857億円(6%増)、営業損失は7598億円(6628億円減)となった。太陽光発電設備向けの送変電・配電システムが減収となったが、火力・水力・原子力部門は増収を確保した。関利益面では、火力・水力・原子力部門と送変電・配電システムで増益となった。しかし、原子力部門の子会社、米ウェスティングハウス・エレクトリックで大規模な減損損失が発覚し、大幅赤字となった。このため同社は今後ウェスティングハウスを切り離して売却する。監査法人の承認を得ていない決算発表は、東京証券取引所の上場規定に抵触するため、場合によっては上場廃止となる可能性がある。