日立造船は9月15日、産業技術総合研究所(産総研)向けの屋外設置型水電解水素発生装置「ハイドロスプリング」を受注したと発表した。同社柏工場で製造し、産総研の福島再生可能エネルギー研究所に納入する。納期は来年1月で、製造能力は5N立法m/時という。産総研は、清水建設と再生可能エネルギーの余剰電力を水素に変換して貯蔵し、必要な時に水素を利用できるエネルギーシステムの研究を進めている。今回の受注はこのプロジェクト向けで、太陽光や風力の電力で水を電気分解し、水素を発生させる。太陽光などにありがちな出力の変動は、装置に負荷変動の追従性を持たせることで解決した。装置の機器類は12フィートコンテナに格納され、オンサイト・オンタイムで水素を製造できる。また、固体高分子型の電解槽を採用しており、純度99.999～99.9999％と非常に高純度の水素を製造できるという。