2015/11/20 ニュース
住友商事、廃EV用電池をリサイクルした大型蓄電池設備を完工
 住友商事は11月19日、鹿児島県薩摩川内市で建設していた電気自動車(EV)の使用済み電池を再利用した大型蓄電池設備を完工したと発表した。薩摩川内市と共同で建設していたもので、これから「甑島蓄電センター」として運用を開始する。両者は、同センターを段階的に電力会社の系統に接続し、同市の甑島に点在する再生可能エネルギー設備を単一の蓄電池で安定化させる共同実証事業に着手する。この実証事業で、島内にできるだけ多くの再生官能エネルギーを導入する検証を行う。
 
 同センターは、電力会社以外の事業者が蓄電池を単独で電力系統に接続する国内初の事例になる。同事業は、九州電力から技術協力と助言を受け、蓄電池の安全な運用方法や蓄電池の効果を見極めながら、自治体モデル事業の運用ノウハウを構築する。両者はまず、経済性の高いEVリユース蓄電池システムを用いた低コスト事業モデルを確立し、将来は、補助金に頼らない再エネの普及環境整備を目指す。今回構築したシステムは、平成25年に同社が大阪夢洲で実用化したもの。