三菱マテリアル、三菱ガス化学の両社は10月29日、地熱発電事業の事業会社「安比地熱」(岩手県八幡平市)を共同出資で設立すると発表した。 10月9日付で設立しており、資本金1億円の出資比率は三菱マテリアルが60%、三菱ガス化学が40%となっている。代表取締役社長には有木和春・三菱マテリアル資源・リサイクル事業本部エネルギー事業部地熱・電力部長が、副社長には満田信一・三菱ガス化学天然ガス系化学品カンパニーエネルギー資源部長がそれぞれ就任した。
新会社は八幡平市安比地域の地熱発電案件を事業化するため設立され、このほど環境アセスメントに着手した。発電事業の事業化は平成30年以降になる見通しという。両社は、長期の噴気試験や、地質モデルを利用した資源量評価で、出力15MW級の発電が可能な地熱資源量の存在を確認している。また、温泉資源への影響や環境規制などのリスクは低いと見ており、今般新会社を設立し事業化に乗り出した。